学術データベース
学術データ詳細
初期安部公房の位相(一)
副題
――〈真善美社版〉『終りし道の標べに』「第一のノート」におけるハイデッガー―― 
著者名
田中 裕之 (TANAKA Hiroyuki)
出版社/掲載誌名
梅花女子大学文学部紀要
巻号
第34号
15ー33
出版日
2000/12
概要
最初期の安部公房が実に広範に哲学関係の書物を読んでいたことは、様々な資料から裏付けられるが、それら哲学書から安部作品への影響関係を具体的に解明する作業は、いまだ手付かずのままだといってよい。本稿では、その第一段階として、処女作〈真善美社版〉『終りし道の標べに』の「第一のノート」におけるハイデッガーの影響を明らかにすべく試み、この「第一のノート」では、『存在と時間』「第二編 現存在と時間性」第一章から第五章の論述が主に下敷きにされていることを論証した。