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『今昔物語集』巻二十八の笑話について
著者名
大谷 伊都子 (OTANI itsuko)
出版社/掲載誌名
『梅花短大国語国文』
巻号
第八号
出版日
1994/10
概要
『今昔物語集』巻二十八におさめられた笑話を、「嗚呼」と「物云い」という二つのキーワードから分析した。無知や勘違いが原因の失敗談が笑話の大きな部分をしめるのは他の説話集と共通するが、その失敗が「だます者」対「だまされる者」の対立の中で生じている場合が多いこと、また、「言語的おもしろさ」では、場面や言い回しなどに支えられた単純で原始的な笑いが中心であることなどが『今昔物語集』の笑話の特徴である。