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『ロマンティシズム』
副題
英米文学の視点から
著者名
上村 幸弘 (UEMURA Yukihiro)
共著者名
村田辰夫、吉田幸子、他16名
出版社/掲載誌名
英潮社
119-133
出版日
2007/5
概要
本書の審査・編集を担当すると同時に、「ジョン王劇」と「ロビン・フッド劇」――二十世紀以降の視点を求めて――と題して、論文を執筆した。シェイクスピアの『ジョン王』を含めた「ジョン王劇」と同時代のさまざまな「ロビン・フッド劇」が、時代とともにどのように受容されてきたかを論じた。この2種類の劇作品群は必ずしも補完的ではないが、ともに12~13世紀の同じ政治状況を背景に展開する物語である。イギリス・ロマン主義の時代(18~19世紀)に、頻繁に舞台にかけられたことは興味深い。さらに、20世紀以降では、ジョン王やリチャード1世の王子時代が描かれた『冬のライオン』によって、「ロビン・フッド劇」の読み方が変った可能性がある。「ジョン王劇」にも新たな視点が必要かもしれない。