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学術データ詳細
青年期女性の乳がんに対する認識
Awareness of breast cancer among adolescent females
副題
看護学生の質問紙調査から From a survey of nursing students
著者名
河村 圭子 (KAWAMURA keiko)
共著者名
堤 かおり 樺沢一之 
出版社/掲載誌名
医学と生物
巻号
第156巻 第12号
851~856
出版日
2012/12
キーワード
乳がん 青年期女性 認識
概要
青年期にある看護学生95名を対象に、乳がんに対する認識について質問紙調査を行った。その結果、看護学生らの乳がんに対する関心は高かった。しかし自らが乳がんに罹患する可能性があることや、やがて自身も好発年齢に至るなど、乳がんが身近な疾患であるという認識は低い傾向にあった。青年期の不十分な知識・認識のまま好発年齢に移行することが検診率の低さにつながるのではないかと推測する。  青年期女性の乳がんに対する認識を深めるためには、メディアやその他の媒体を活用した総合的な広報活動の推進とともに、乳がん検診の機会を青年期まで拡大することが必要である。また、大学における取り組みとして、乳がんの好発年齢前の女性であることを念頭に、学生が知りたいという内容をはじめ、地域の対策を紹介するなど、乳がんに対する認識の深化を視座とした講義を考慮することも効果的である。さらに大学と市町村、地域クリニックなどと積極的に協力を図るとともに、学生の相談相手である母親を含めた、乳がんに対する正しい知識の獲得と身近な疾患であるという認識を深めていく必要がある。